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香港で働く!第12回 最低賃金条例案可決 7/27更新

 香港では、先日41時間の議会での審議を経て、最低賃金条例案が可決されました。具体的な最低賃金額の決定はこれからになりますが、労使双方の主張する最低賃金額には隔たりがあり、雇用側は24ドル、被雇用側は団体によって30ドル~33ドルをそれぞれ主張しています。
 
   今回の最低賃金条例の制定は、飲食業、小売業、旅行業への影響が最も大きいと言われています。私たちも頻繁に食事を楽しむ中華料理、飲茶レストランは大きな打撃を受けるのは間違いなく、レストランのオーナー達は、被雇用者側の主張をそのまま飲んでしまうと、大規模な人員削減、商品価格の見直しは避けられないと嘆いている状況です。
 
   それでは、飲食業、小売業で働く人々は、現在はどれくらいの賃金で働いているのでしょうか。
 
   30を越える民間団体で構成される「民間争取最低工資聯盟」による調査によると、小売店やスーパーマーケットのレジ係等スタッフの平均時給は24ドルに足らず、セブンイレブンが一番低く23.4ドル、サークルKとWellComeがそれぞれ23.9ドルであったそうです。
 
   また、郊外に出ると最低賃金は低くなる傾向にあり、例えば新界の元朗地域のセブンイレブンでは時給が20ドルというケースもあったようです。
 
   香港の中華レストランでも時給20ドル前後で働いている人は多く、賃金の最も低い、皿洗い、清掃スタッフが今回の最低賃金条例制定の直接的な恩恵を受ける層になるとのことですが、仮に200人のスタッフの時給を20ドルから27ドルに上げただけでも、レストラン全体としては月当たり40万ドルの人件費の増加になってしまいます。
 
   経営者側は、商品の価格を上げるか、スタッフの勤務時間の縮小、ヘッドカウントの削減で対応するしかなく、最低賃金を保証することで、労働者の就労機会自体が少なくなってしまったり、消費者に負担の転換が行われたりという皮肉な現象が起こると警鐘を鳴らしています。
 
   ところが、労働者側は、コストの中で人件費の占める割合は、食材や店舗賃借料に比べると比較的少ないため、経営に影響するほどではないと主張しています。
 
   貧富の差がアジアでも一番大きいと言われている香港ですが、何億円もするマンションが飛ぶように売れている裏側で、数ドルの時給アップを巡っての熱いせめぎ合いが続いています。8月の最低賃金額の決定までもうしばらく世間の注目を浴び続けるのは間違いないでしょう。
 
 
        
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