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| 最後の独り言―日本との付き合い 6/24更新 |
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香港在住の日本人が2万6千人いるそうだ。香港のことが大好きで香港人と結婚までする人もいれば、嫌がっても香港にいざるを得ない駐在員の方もいる。先日、五年ほど香港に滞在した日本人の友人と帰国についての話をした。夜も眠らない元気一杯な所に引かれて香港に来た彼女だが、香港のことなら何でも好き!であった熱狂的な香港ファンから、いつの間にか香港の文句ばかり言っている日本人になった。何故なら、いればいるほど納得のいかない香港や香港人の素顔が見えてしまい、香港に対する熱情が冷めてしまったからだ。長年日本語を勉強してきた香港人である私も、実は似たような問題で随分頭を悩ませていた。悩みの原因はもちろん日本のこと。 神経質である私が同じく人に気配りをする神経質な日本人の悪口を言うつもりはない。とは言え、建前と言い回しという日本式のコミュニケーション・スタイルが理解できるまで、さんざん苦労したため、それに合わせていくつもりは全くない。これ以上ストレスを溜めたくないし、時間を無駄にもしたくもないからだ。しかし、日系企業に勤める香港人はなかなかそうはいかない。その結果、上手くなりたくもない言い回しがつい上達して、日本人の本音までもが知らないうちに読めるようになってきたりするわけだ。日本人とローカル・スタッフの板挟みになっている私の疲れが、ますます余計に増えてしまうのだ。「ニッポン」の世界にもっと深く入り込めば、心の余裕がなくなり、今まで楽しませてくれた「JAPAN」に対する気持ちが崩れてしまいそうになった。日本のことを段々無意識に敬遠するようになり、日本語が耳に入っても、心の奥深くまでは入らなくなってきていた。 「そんなに嫌なら日本語を止めれば!?」というアドバイスは、あたかももっともらしい解決方法のように聞こえはするが、日本語に関わる職歴を10年も持っている私は、そう簡単に見切りをつけるわけにはいかない。それに、これはどうも言語的と文化的な問題だけではなさそうだ。どうすばいいのか見当さえつかないまま、「芯」のない戸惑った日本語生活を何年間も送ってしまった。 このままだと自分の一部を見失いそうになることに気付き始めたところに、今通っている大学の夜間コースに出会った。そこで、「お互いに理解し合うこと」というすっかり忘れていた最も大事なコミュニケーションの意味を、また気付かされることになった。自分の意志を他人に押し付けるより、相手のことを批判せず、理解しようとするのは、コミュニケーションの第一歩だと再び認識した。また、言語習慣と文化の「多様性」と、「自己中心」という人間性があることにも気付かされたおかげで、今まで持っていた「日本語話者」としてのいささか重い責任感と、「香港人」というアイデンティティに対する執着心から、やっと開放されるようになった。 日本語の勉強から得てきた様々な素晴らしい体験を、また楽しみにすることができる、と久しぶりにわくわくする不思議な気持ちではあるが、以前自分の人生を180度変えてくれた日本との「付き合い」が、また続けられることの方が何より嬉しかった。また、多様性やコミュニケーションなどに対する理解と認識が深まったため、日本との付き合いだけでなく、これから大きく変わろうとする自分の仕事、人間関係、家庭など人生のことにも、かなり期待しているのだ。 「ケルビンなび@香港」のコーナーは今回で終了させていただきます。この2年間に随分勝手な事を言わせていただいたにも関わらず、貴重な時間を使われてお読みになってくださった皆様、本当にどうもありがとうございました!!!無言感激!衷心多謝!有縁再見!BYE〜!
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| 編集担当者紹介 |
| 本 名: |
Ho Chi Kin |
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| 英語名: |
ケルビン |
| 略 歴: |
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| 香港理工学院で日本語専攻、日本の学芸大学に1年留学。フロント、交換手、営業マン、記者、DJ歴を持ち、現在The香港を運営しているソクネット社に勤務。ソクネット社勤務の傍ら、週末等には気功と前世療法のセミナーで講師を務め、自然療法治療師を目指しても勉強中。 |
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